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ドローンが登場したことで、以前よりも空撮が手軽に行えるようになりました。
近年では、点検事業に用いられたりするケースも増えています。
ただ、「ドローンで点検作業を行う」と聞いても、具体的にどのような点検ができるのか、メリット・デメリットがわからないという方も多いでしょう。
そこで今回は、ドローンで点検作業を行うメリット・デメリット、点検事例や費用相場などを解説します。
ドローンを使った空撮技術の向上により、多くの業界でドローンが活用されています。
たとえば、建設業界では点検作業にドローンを用いるケースが増えており、安全性やコスト、効率などさまざまな面からプラスの効果が期待できるとして注目されています。
では、なぜドローンを使った点検が増えているのか、理由を見ていきましょう。
日本は、高度経済成長期に道路やトンネルなど数多くのインフラを一斉に整備したことから、一部のインフラ設備は同時期に老朽化が起こると考えられています。
しかし、インフラの不具合が生じてから行う「事後保全」では財源不足や人員不足になることが見込まれるため、国は老朽化したインフラを安全に利用していくために、「予防保全」を進めることを目指しています。
予防保全では、インフラの定期的な点検・修繕が必要不可欠であり、こうした点検にドローンの活用が進められています。ドローンを活用することで、老朽化したインフラを効率的かつ安全・安価に点検できるとして、注目を集めているのです。
関連記事:ドローンによるインフラ点検が注目されている理由は?課題や事例についても解説
日本は少子高齢化による労働人口の減少が社会問題となっており、ドローンが人手不足を解消できる可能性があるという点でも注目されています。
先に解説したとおり、高度経済成長期に一斉に整備されたインフラや建造物は、年々老朽化が進んでいます。今後、安全性を維持するためにも点検・メンテナンスが欠かせません。しかし、みずほ総合研究所が発表した調査によると、少子高齢化の影響で2020年には6,404万人いる労働人口が2065年には約4割減の3,946万人になるとされており、従来の点検方法で膨大な数のインフラ・建造物を点検することはむずかしいと考えられます。
しかし、ドローンを活用すれば効率よく点検作業を行えるため、点検にかかる人時の削減が期待できます。
参考:みずほ総合研究所|少子高齢化で労働力人口は4割減
さまざまな産業でドローンを活用できるようにするために、2021年に「航空法施行規則」が改正されたことも、ドローンによる点検作業の増加を後押ししています。
【航空法施行規則の改正の主な内容】
このように、ドローンの飛行に関する条件が緩和されたことで、インフラや建造物の点検などにドローンを採用しやすくなりました。
ドローンで点検作業を行ううえで、期待できるメリットは以下の4つです。
一つひとつ詳しく見ていきましょう。
ドローンで点検作業を行うことで、危険を伴う場所でも安全に点検できることがメリットとして挙げられます。
ひとえに点検作業といってもさまざまな場所がありますが、高所に登ることが多いため予想以上に危険を伴います。
もちろん、高所作業は足場を組んだり、高所作業車を手配したりしますが、足を滑らせたり、足場がきちんと組めていなかったりして事故や怪我が起こることも少なくありません。また、人為的ミスによって、作業員が落下して怪我をすることもあります。
一方、ドローンを使って地上から点検作業ができれば、作業員が高所作業をする必要がなくなります。さらに、高所作業による危険だけでなく、爆発などの危険を伴う場所での作業を避けられ、点検に伴うリスクを軽減できるのです。
ドローンで点検を行うことで、点検にかかる工数を抑えられることもメリットです。
インフラや建物を点検する場合、足場を組む、もしくは特殊な作業車両を使って作業員が点検を進めるケースが一般的です。従来の方法の場合、点検完了までに膨大な工数がかかります。
しかし、ドローンを活用すれば、足場や作業車両を用意する必要がなくなるうえに、手作業から撮影による点検になるため、点検自体にかかる工数の大幅な削減が期待できるでしょう。
ドローンの活用により点検の工数が減ることで、点検コストの削減につながることもメリットとして挙げられます。
従来の点検方法と比較すると、ドローンによる点検作業は作業員数の削減、点検時間の削減、足場や特殊車両の手配が不要になるといった違いがあり、結果的に点検工数が減り、コストカットにつながるのです。
実際に、太陽光発電所の点検業務にドローンを活用し、データ収集の時間が9分の1になった例もあります。
従来の点検では、作業員が目視でチェックを行っていました。しかし、ドローンなら目視よりもより高精度の点検ができることもメリットです。
というのも、ドローンによる点検では、目視で確認するのと差がない高精度なカメラで撮影を行います。さらに、撮影データをAIで分析して劣化箇所を検出できます。
つまり、目視の点検では、目に見えない箇所の劣化を見つけることはできませんが、ドローンなら高精度の撮影をAI技術を組み合わせて、目視以上の精度を期待できるのです。
さらに、撮影データを時系列順も比較したり、リアルタイムの撮影データを確認したりすることも可能です。
ドローンによる点検作業はメリットがたくさんあることがわかりましたが、一方で以下のようなデメリットもあります。
具体的にどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。
ドローンの点検作業は、点検対象の構造物を撮影し、それを分析して行います。
しかし、鉄塔の裏や建物同士の狭い隙間など、撮影がむずかしいところも少なくありません。小型のドローンを使う方法もありますが、小さくなるほど機体が軽くなり、雨風の影響を受けやすくなります。
望遠レンズを使ったり、カメラの性能を向上させたりする対策も取られていますが、必ずしもドローンですべての点検箇所をカバーできるとは言い切れない点はデメリットとなります。
ドローンによる空撮は、航空法で定められたルールを守らなければなりません。
航空法では高速道路や新幹線などの上空、学校や病院などの不特定多数の人が集まる場所、緊急用無区域などでドローンを飛ばすことを禁止しています。
また、夜間に飛ばす場合やイベントを撮影する場合などは、許可を取らなければならないケースもあります。
規制緩和の動きが進んでいるものの、点検にドローンを使えない、もしくは適さない場所がある点はデメリットといえるでしょう。
ドローンは天候や電波の影響を受けやすいこともデメリットの一つです。
耐水性や耐風性などに優れたドローンも開発されていますが、ドローン自体の単価が高いためあまり普及していません。そのため、大雨や台風のときは点検を延期するなど、天候に配慮しながら点検作業を進めなければならないのは懸念点といえます。
また、ドローンの操作・位置確認に電波を使うため、電波が不安定になりやすい場所では飛行できないことも注意点です。さらに、夕方〜夜間などインターネット回線が混み合いやすい時間帯も飛行できないケースがあります。
従来の構造物の点検では、人による目視のほか、壁や柱をハンマーで叩いて音の違いで異常を見つける「打音診断」や、打音時の振動を手で確かめる「触診」など、人の五感を駆使してチェックが行われています。
しかし、ドローン点検では打音診断や触診を行うことができません。撮影したデータをAIで分析するなどの方法もありますが、打音診断や触診でしか見つからない不具合があれば見落とす可能性があるでしょう。
関連記事:外壁の打診調査とは?調査対象や赤外線調査との違いなどを解説
現状、高性能のバッテリーを搭載したドローンの飛行時間は約30〜40分ほどであり、一つのバッテリーで長時間の点検を行うのはむずかしくなっています。
また、バッテリーは天候や高度の影響を受けるため、実際の飛行時間はさらに短くなる可能性が高いでしょう。
大規模な太陽光発電所や工場などは、約30〜40分の点検では足りない可能性が高いため、予備のバッテリーと交換しながら進めていく必要があります。バッテリーの持ちがよくなれば、一度の飛行でより効率的に点検できるようになるため、今後の改善が期待されています。
ドローンは高所の点検や、人の立ち入ると危険を伴う場所の点検に適しています。
では、実際にどのような点検にドローンが使われているのか見ていきましょう。
従来の道路の点検では、点検車両で道路を走行し、目視で異常がないかを点検します。
しかし、道路の場所によっては足場が必要であったり、通行止めにできないところは複数の作業員で点検したりと手間がかかっているのが現状です。
そこで、最近では道路の点検にドローンが用いられています。ドローンを用いることで、路面やのり面など複数の箇所を一度に点検できて効率がよいことに加え、撮影したデータを分析することから見落としを軽減できます。
橋梁は2014年度より国土交通省から5年に一度の点検が義務付けられています。しかし、日本には道路橋だけで約72万か所あり、特殊車両を用いて作業員が点検を行う方法では人手もコストもかかりすぎることが問題点です。
そこで、最近では橋梁の点検をドローンに置き換える取り組みが積極的に行われています。実際に、橋梁が多い千葉県君津市では5年間で数千万円のコストカットが期待されており、今後もドローン点検の拡大が見込まれている分野です。
関連記事:橋梁点検にドローンは活用できる?メリットやデメリットも紹介
太陽光パネルは数十年単位で使い続けるものであるため、長く安全に使うためには点検・メンテナンスが欠かせません。
従来の太陽光パネルの点検では、熱検知カメラと光学カメラを装着して撮影し、温度差によって異常を検知していました。しかし、太陽光パネルのすべてを人の手で撮影するのはむずかしく、多額のコストがかかっていました。
しかし、ドローンを活用することで、広大な太陽光パネルの敷地を一気に点検できます。とくに、山奥や水上など、人が撮影することがむずかしい場所は、さらにドローンの有効性が高まるでしょう。
関連記事:ドローンで太陽光パネルを点検する方法は?メリット、費用相場なども解説
従来の送電線や基地局鉄塔の点検では、送電線に乗って目視確認を行う宙づり点検がおこなわれていました。
宙づり点検では、点検中に通電ができなくなるうえに、墜落事故のリスクを伴います。また、送電線を渡って作業していくため、時間とコストがかかることも問題点です。
そこで、東京電力では2014年からドローンによる点検作業を実施しています。中部電力や関西電力、通信事業各社もドローン点検の導入を進めており、今後もニーズ拡大が見込まれます。
関連記事:送電線点検はドローン活用で効率化!導入メリットや課題について解説
工場やプラントでは、不具合が起こってから直すというサイクルでは頻繁に稼働を止めることになるため、点検・メンテナンスで不具合を未然に防ぐことが大切です。
しかし、工場やプラントなどは規模が大きいため、手作業で点検を行うにも時間とコストがかかります。
そこで、足場が必要な高所や目視点検がむずかしい塔、タンクなどでドローンを活用して点検する事例が増えており、短時間かつ作業員の危険を回避して点検できるというメリットがあります。
関連記事:ドローンによるプラント点検の活用事例|導入メリットや今後の課題は?
これまで、マンションやビルの外壁点検では「打診法」もしくは「赤外線カメラを使った診断」が用いられていました。
打診法は、マンションやビルの外壁を棒で叩いて異音を見つける点検方法ですが、高所作業で危険なうえにコストもかかります。一方、赤外線カメラを使う方法は、地上から点検できて安全ですが、一定の高さ以上になると精度が落ちるため使えません。
そこで、マンションやビルの外壁点検にもドローンが活用され始めています。ドローンにサーマルカメラを搭載し、外壁面の温度を測って不具合を見つける方法であり、安全かつ正確・スピーディーに点検できるため、従来の点検方法のデメリットをカバーできます。
関連記事:マンションの外壁点検はドローンで実施可能?メリット・デメリットなどを解説
屋根は建物を雨や風から守る役割を担っていますが、常に屋外で太陽光や雨、風にさらされているため劣化しやすい箇所です。
劣化に気付かずに放置していると雨漏りが発生して高額な修繕費用がかかる可能性があるため、劣化が進む前に状態を維持することが大切であり、定期的な点検・メンテナンスが必要不可欠です。
しかし、従来の方法では作業員が屋根に登って点検するため落下の危険が伴う作業でした。
一方、ドローンを使った点検では、地上にいながら屋根の状態を確認できます。安全かつ効率的に点検できるため、工場やビルの屋根だけでなく、戸建住宅でも用いられています。
関連記事:屋根調査で何がわかる?ドローンを利用した調査のメリット・デメリットも解説
関連記事:ドローンによる屋根点検のメリット・デメリット!費用相場や点検の流れについても解説
建築や土木の工事現場でもドローンが用いられるケースが増えています。
ドローンで撮影した映像を3Dモデル化して測量したり、現場の事前調査や現場管理などに用いられている事例があります。
建築・土木業界は人手不足が深刻化していることもあり、ドローンを使った効率的な現場管理は今後も需要が拡大していくでしょう。
関連記事:ドローン測量とは?メリット・デメリットや費用相場、手順などを解説
ドローン点検は、屋根や貯蔵タンク、橋梁など、高所の点検作業に用いられるイメージが強いですが、
床下や下水管などの点検にも有効です。
従来の方法では、床下や下水管に人が入って点検していましたが、閉鎖空間で危険を伴う作業となります。とくに下水管の点検は、有毒ガスを吸い込んだり、酸素不足になったりするリスクがあり、危険視されていました。
そこで、小型のドローンを使った床下や下水管の点検事例が増加しています。高性能カメラを使って中の状態を撮影し、全体像を3Dモデル化することで、腐食や劣化の状態を確認可能です。
鉄道は実際に不具合が起きてから直すのでは、鉄道をストップさせなければならないうえに、安全性も問題視されるため、定期的な点検が欠かせません。
しかし、鉄道は高速道路と同じように山間部など点検がむずかしい場所に張り巡らされていることに加え、架線、トンネル、駅舎など点検すべき場所がたくさんあります。鉄道会社は膨大な人的・時間的コストをかけて点検を実施しているのが現状です。
そこで、ドローン点検を活用することでコスト削減や点検の効率化などが期待されています。実際に、名古屋鉄道が2022年にドローンで高架橋を点検した事例があり、今後も需要拡大が見込まれます。
国土交通省が発表した「道路統計年報2022」によると、日本全国のトンネル数は約10,900本あり、このうち3,200本は築40年が経過しているとされています。
年数が経って老朽化したトンネルは崩壊するなどのリスクがあり、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。しかし、膨大なトンネルを点検するための人的・時間的コストが足りないことが問題となっています。
さらに、トンネルは天井や壁面など点検がむずかしい箇所が多かったり、通行止めが必要になるため迅速に点検を行う必要があったりと、点検するうえでの問題もあります。
そこで、最近ではドローンによる点検の需要が拡大しています。ただ、トンネル内は電波が届かないケースもあり、電波が届かない場所でも自立飛行できるドローンの開発が進められています。
大型船舶は5年に一度の定期検査と、1年9ヵ月〜3年3ヵ月に一度の中間検査が義務化されています。さらに、定期検査と中間検査の間に実施する自主的な修繕ドックもあり、大型船舶は短いスパンで検査が行われています。
たとえば、30万トンクラスのタンカーを検査する場合、船底からマストの先端までの高さが60m、ビル18階の高さに達するものがあり、一つの船舶を検査するのに膨大な人的・時間的コストがかかるとイメージできるでしょう。
さらに、船舶に取り付けられているタンク内はほぼ100%の湿度であり、作業服に水分や油分が付着してびしょ濡れになるという過酷な状況で作業しなければなりません。
そこで、ドローンを使った点検作業が国内外で拡大しています。ノルウェーにある船舶協会DNV GLは、2016年にドローンによる船舶検査を実施し、その後世界的に事業を拡大しています。
風力発電は日本に約2,500基あり、なかには高さが100mを超えるものもあります。
足場ではなくロープを使った宙づり点検が行われるケースが多く、落下の恐れがあり危険を伴います。さらに、一基ずつ点検するのは人的・時間的コストがかかることも問題点の一つです。
そこで、安全かつ効率的に点検を行うために、ドローンを活用するケースが増えています。現在では、ドローンを使って、風力発電を停止することなく点検できるかの実証実験が行われており、発電効率を落とすことなく点検を行う取り組みが始まっている段階です。
ドローンを活用したさまざまな点検事例を紹介しました。さまざまな点検にドローンが使われていることがわかり、自社でもドローン点検を実施したいと検討し始めている方もいるでしょう。
では、実際にドローン点検を実施するにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
たとえば、外壁や屋根の点検では、5〜10万円が相場となっています。一方、赤外線カメラによる撮影が必要な太陽光パネルの点検の場合、外壁や屋根の点検よりも使用相場が高くなり、1MWあたり10万円が相場です。
そのほか、電波干渉や風に強い高性能なドローンが必要となる風力発電の点検では、1基あたり30万円が相場となっています。
マンションやビル等規模が大きい建物の点検となれば50万〜100万程度かかることもあります。
ただし、ひとえにドローン点検といってもさまざまな点検があり、対象となる構造物の大きさや調査面積によって変わるため、こちらの費用相場はあくまで参考としてください。
ドローン点検は需要の拡大とともに、実際に取り入れられるケースが増えています。そのため、建物やインフラの点検を検討している方のなかにも、ドローン点検に興味を持っている方が多いでしょう。
しかし、ひとえにドローン点検といってもさまざまな業者があり、点検種別によっておすすめの業者が異なります。
そこで、点検種別ごとのおすすめのドローン事業者を紹介します。
屋根点検でおすすめの事業者を紹介します。
画像引用元:https://corp.t-clue.com/mission
株式会社CLUEは「テクノロジーを社会実装し、世の中の不を解決する。」をコンセプトとして掲げており、ドローンが当たり前に飛び交う世界の実現を目指している会社です。
また、カスタマーサクセスを重視していることから、企業ごとに異なる経営課題の解決に向けてパートナー企業として併走する姿勢を大切にしていることも強みです。そのため、日本国内のドローン企業で唯一SaaSモデルで事業展開を行っています。
会社名 | 株式会社CLUE |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://corp.t-clue.com/ |
画像引用元:https://terra-drone.net/
株式会社テラドローンは、ドローンによる空撮や測量、農業、運行管理事業などを行う会社です。
インフラの社会的な課題の解決を目指し、快適で豊かな未来を想像するために、ドローンや空飛ぶクルマなどの次世代エアモビリティのハード・ソフト・サービスの開発を行っています。
なお、ドローンによる点検事業では、屋根点検に加えて、煙突やタンク、ダクトなどを通常カメラで撮影したり、サーモカメラで撮影したりするなどして、不具合の早期発見をサポートしています。
会社名 | 株式会社テラドローン |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://terra-drone.net/ |
屋根点検のほか、ドローンによるビルの壁面点検を検討している方もいるでしょう。
ここでは、ドローンでビルの壁面点検を行うときにおすすめの事業者を紹介します。
画像引用元:https://corp.drone.rakuten.co.jp/business/inspection/?l-id=header_business_inspection
楽天市場や携帯電話事業など、さまざまなサービスを展開している楽天では、ドローン事業も展開しています。
楽天ドローン株式会社のドローン調査は、低コスト・高精度・短時間・安全の4つのポイントが強みであり、ドローンと赤外線カメラを使った調査を提案しています。ドローンによる外壁調査の実績も豊富であり。大手企業から中小企業までさまざまなビルの外壁調査実績があります。
会社名 | 楽天ドローン株式会社 |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://drone.rakuten.co.jp/ |
画像引用元:https://www.alsok.co.jp/corporate/robot/drone_surveying/
ホームセキュリティの「ALSOC」で有名な綜合警備保障株式会社では、法人向けのドローンによるビルの外壁調査事業を展開しています。
外壁調査を低コスト・短期間・安全に実現することをコンセプトとしており、高性能赤外線カメラでの調査が可能です。また、ドローンの外壁調査で劣化や不具合が見つかったときは、修繕見積もりの作成したり、その後のビルの管理までサポートしたりするなど、ワンストップでサービスを提供できます。
会社名 | 綜合警備保障株式会社(ALSOC) |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 約50万円~(調査する外壁の面積により異なる) |
公式サイト | https://www.alsok.co.jp/corporate/robot/drone_surveying/ |
テクノオリーブ株式会社は、「私達の地域、故郷と共存し暮らす」をコンセプトに、ドローンを活用した測量や構造物の点検を行う会社です。
ビル壁面調査では、確かな知識と技術を持つ有資格者による飛行を行い、専門的な分析・報告を行っています。赤外線センサーを用いた点検だけでなく、環境調査、CADと組み合わせた活用など、お客様の要望に合わせて最適な方法を提案します。
会社名 | テクノオリーブ株式会社 |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://techno-olive.com/ |
発電所や工場などの大型プラントには、法令で定期検査が定められています。では、ドローンによるプラント点検を実施可能な事業者を見ていきましょう。
画像引用元:https://www.blue-i.co.jp/elios3/
ブルーイノベーション株式会社は、ドローンとロボットで高所や危険作業、慢性的な人手不足などの課題を解決し、自動化やDX化を促進する企業です。
さらに、プラント点検では屋内施設向け球体点検ドローン「ELIOS2」を使うことで、コスト削減や作業効率のアップ、予防保全、作業員の安全確保など、従来の点検方法にはない複数のメリットを実現可能です。
会社名 | ブルーイノベーション株式会社 |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://www.blue-i.co.jp/ |
画像引用元:https://www.sensyn-robotics.com/
株式会社センシンロボティクスは、産業用ドローン、カメラ、スマートデバイス等を活用した業務ソリューションを提供し、業務の効率化による問題解決をサポートしている会社です。
なお、株式会社センシンロボティクスはらくらくドローンというサービスを提供しています。こちらのサービスは、機体、アプリケーション、サポート、保険がセットになったサブスクリプション型のサービスであり、ドローンの実務実装を支援してくれることが特徴です。
実際に、石油プラントタンク点検で活用された事例もあります。
会社名 | センシンロボティクス株式会社 |
サービス名(プラン名) | らくらくドローン |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://www.sensyn-robotics.com/case/inspection |
画像引用元:https://liberaware.co.jp/ibis2
株式会社Liberawareは、「誰もが安全な社会を作る」をミッションに掲げ、独⾃に開発した世界最⼩級の点検⽤ドローンやデータ編集‧解析技術を通してプランとや商業施設などの「狭くて、暗くて、汚い」空間の点検を実施しています。
小さなドローンを使って点検を行うため、20cmの狭い場所でも点検が可能です。さらに、-5℃〜60℃の環境でも高画質で鮮明な映像を撮影できます。
会社名 | 株式会社Liberaware |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://liberaware.co.jp/ |
株式会社旭テクノロジーは、「未来の社会を支えるエンジニア集団」を使命に、多様化する社会のインフラを支える技術を提供する会社です。
エネルギー供給をサポートするプラント事業を中核に再生可能エネルギー事業、ドローン事業を展開しています。ドローン事業においては、ドローンスクールの運営や空撮、点検、農薬散布等のサービスを行っています。
プラント事業から受け継がれる確かな技術力により、プラント点検においても多くの経験とノウハウを持っております。
プラント点検では、入念な打ち合わせを行い、現場を直接確認した後に最終的に必要な作業を選択していきます。お客様に丁寧に説明をし、最適な解決策を提案します。
会社名 | 株式会社旭テクノロジー |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://atcl.co.jp/ |
太陽光パネルの点検をドローンで実施するときのおすすめの事業者を紹介します。
画像引用元:https://www.energy-itsol.com/service/droneeye.html
エナジー・ソリューション株式会社は、再生可能エネルギーソリューション事業、エネルギーマネジメントソリューション事業、システム開発事業を展開している企業です。
ドローンアイというサービスでは、ドローンに搭載した赤外線カメラによって太陽光パネルの点検を実施しており、短時間の検査と即時検査報告書を発行できることが特徴です。
会社名 | エナジー・ソリューションズ株式会社 |
サービス名(プラン名) | ドローンアイ |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://www.energy-itsol.com/service/droneeye.html |
画像引用元:https://www.orixrentec.jp/service/drone/index.html
オリックス・レンテック株式会社は日本初の「計測器レンタル会社」として誕生した会社であり、現在では電子計測器や3Dプリンタ、ドローンなどのハイテク機器のレンタルサービスを展開しています。
ドローンを所有するのではなく、レンタルすることでさまざまなメリットを提供していることが特徴です。不慮の事故やトラブルによるリスク、ドローンの管理にかかる手間などを、レンタル利用することでなくし、安心してドローンを利用できます。
会社名 | オリックス・レンテック株式会社 |
サービス名(プラン名) | ー |
価格 | 要問合せ |
公式サイト | https://www.orixrentec.jp/company/recruit/business/3minutes.html |
ドローンによる点検作業は、点検時の安全性向上や点検コストの削減などさまざまなメリットがある反面、課題があることも事実です。
ここでは、ドローン点検の課題と将来の展望を見ていきましょう。
ドローン点検は、主に以下の4つの課題が挙げられます。
上記のとおり、複数の課題があります。
たとえば、打音・触診点検なら、音や目視によって建物や構造物の内部にできたひび割れや鉄筋の腐食などの異常を検知しやすいですが、ドローン点検は非接触で点検を実施するため、内部の異常については発見できない可能性があります。
また、建物や構造物の場所によって撮影できない場所があったり、墜落や事故の可能性があったりすることも課題といえるでしょう。そのほか、飛行時の騒音がトラブルになるケースもあり、法令や条例を守って飛行させても、さまざまな課題があると指摘されています。
関連記事:ドローン点検の課題10個|メリットや将来性についても解説
ドローン点検は課題があるとはいえ、今後、需要が拡大していくと予想されており、それに伴って点検用ドローンの技術も進歩しています。
たとえば、商業⽤ドローンの製造販売などを行う株式会社ACSLの点検用ドローンは最大対気速度は20m/sと風に強く、過酷な環境でも飛行できるようになっています。さらに、衛生通信の届かない場所でも安定飛行ができるよう、自立飛行機能を備えて画像を撮影できるようにしています。
【株式会社ACSL 産業用ドローン 機体情報】
画像引用元:https://www.acsl.co.jp/admin/wp-content/uploads/2020/07/B-1-scaled.jpg
全長・高さ・重量 | 1173mm・654mm・7.07kg |
飛行速度(完全自律飛行時) | 水平:10m/s 上昇:3m/s 下降:2m/s |
高度 | 150m(航空法上限) |
最大対気速度 | 20m/s |
最大ペイロード | 2.75㎏ |
公式HP | https://www.acsl.co.jp/solutions/inspection-industrial-plant/ |
そのほか、ACSL社の小型空撮ドローンSOTENは、セキュリティ対策が万全であり、データ管理や通信時によるハッキングなどのリスクを軽減できるのでおすすめです。
【株式会社ACSL 小型空撮ドローンSOTEN 機体情報】
画像引用元:https://product.acsl.co.jp/product/post-369/
全長・高さ・重量 | 637mm・560mm・1.72kg
※全長・長さはアーム展開時 |
最大飛行時間 | 標準カメラ搭載時、風速8m/s条件下:25分標準カメラ非搭載時、風速8m/s条件下:29分 |
防塵・防水性 | IP43(カメラ、ジンバル、バッテリー搭載時) |
カメラ | 標準カメラ:動画4K対応 静止画時2,000万画素
オプションカメラ:赤外線カメラ+可視カメラ/マルチスペクトルカメラ 光学ズームカメラ |
機能 | 自動飛行/画像トラッキング
3方向センサによる衝突回避 |
クラウド | 撮影画像・動画保管機能/フライトログ保管機能 |
公式HP | https://product.acsl.co.jp/product/post-369/ |
このように、より安全に点検作業を実施できるよう、ドローン自体の性能も向上しているのです。
従来の点検方法は、人手不足や時間・コストがかかりすぎること、危険性が高いことなどの問題があり、これらの問題を解決できるとしてドローン点検が注目されています。2021年9月には航空法施行規則が緩和されたこともあり、今度ますますドローン点検の需要が拡大していくと予想されます。
さらに、人口密集地や夜間飛行についても規制緩和が行われたため、幅広い分野でドローン点検が活用されていくでしょう。
以下の表はインプレス総合研究所が作成した国内のドローンビジネス市場規模の予測です。
引用画像元:ドローンビジネス調査報告書2023|インプレス総合研究所
航空法が改正されたこともあり、国内のドローンの市場規模は2021年度が2308億円であったのに対し、2022年度は3086億円と推測され、1年で市場規模が778億円拡大しています(前年度比33.7%増)。
さらに、2023年度には3828億円に拡大(前年度比24.0%増)し、2028年度には9340億円に達すると見込まれます。つまり、今後も右肩上がりで成長し続けると予測されている市場であり、ドローンがより身近な存在になる未来が近づいているといえます。
ドローンによる空撮を提供している業者は増えつつありますが、業者によって得意な撮影分野が異なるため、業者選びは慎重に行うようにしましょう。
たとえば、プロモーションビデオやCMの撮影が得意な業者もあれば、点検が得意な業者もあります。また、ドローンといってもさまざまな機種があり、機種ごとにカメラの性能や対応できる撮影環境が変わります。
そのため、ドローンによる空撮のなかでも、点検を依頼したい場合は、ドローン点検の実績が豊富な業者に依頼するのがおすすめです。
点検に適した機材を取り揃えていることに加え、撮影技術やデータ分析などの面でも期待するサービスを提供してもらえるでしょう。
関連記事:ドローンの活用事例|農業からスポーツまでさまざまな業界・分野別に紹介
今回は、ドローン点検について解説しました。
ビルやトンネル、太陽光パネルなど、さまざまな構造物の点検にドローンが活用され始めています。従来の点検方法と比較して、低コストかつ短時間で、なおかつ安全性が高い点検ができるとして注目されており、今後も需要拡大が見込まれます。
ビルや太陽光パネルなど、自社の設備で点検に時間やコストがかかり過ぎていると感じている方は、ぜひ今回の記事を参考にドローン点検を検討してみてください。
また、ドローン業者に点検のお見積りやご相談を希望の方はお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。