点検 2024.03.20

12条点検の費用はいくら?相場と金額を抑える方法を紹介

#12条点検

最終更新:2024.06.18

12条点検は、建物の所有者や管理者に課せられる定期的な検査制度です。建物の利用者の安全を確保する目的があり、12条点検を怠ると罰則が与えられます。

 

12条点検にはさまざまな検査項目があり、それぞれに費用がかかります。検査の費用相場を知っておくと、業者選びもやりやすくなるでしょう。

 

今回は12条点検の費用をテーマに、各検査の費用相場や、12条点検の費用を抑えるポイントを解説します。

 

12条点検を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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12条点検とは?

12条点検とは、建築基準法第12条で定められた建物の点検制度を指します。建築物の安全性を確保するため、建物の所有者や管理者には定期的な建築物・設備の検査と報告書の提出が義務付けられています。

 

まずは、12条点検の基本的な内容をおさらいしていきましょう。

12条点検の対象建物

12条点検の対象となる建築物は、「特殊建築物」です。

特殊建築物とは、「不特定多数の人が利用する施設」と定義されています。

 

具体的には、病院やホテル、デパートなどが該当します。こうした施設は、建物の構造や設備が老朽化した場合、大きな事故につながりかねません。実際過去には、建物や建築設備の老朽化やメンテナンス不足を原因とした痛ましい事故が起こっています。

 

12条点検は、建物の点検不足による事故や災害を防ぎ、人々が施設を安心して利用できるよう定められた法律なのです。

 

1つ注意したいのは、12条点検の対象建築物の定義が自治体によって異なる点です。例えば、東京都は「5階以上+床面積1000㎡以上のマンション」を12条点検の対象としています。しかし、神奈川県や千葉県ではマンションは12条点検の対象ではありません。

 

建築物がある場所の自治体の検査概要を事前によく確認しておきましょう。

12条点検の検査項目4つ

12条点検の主な検査項目は、以下の4つです。

 

検査項目 主な調査対象
特定建築物 建物内部、建物外部、屋上・屋根、敷地 など
建築設備 給排水設備、換気設備、排煙設備 など
防火設備 防火扉、防火シャッター、ドレンチャー など
昇降機等 エレベーター、エスカレーター、小荷物専用昇降機 など

参照:東京都都市整備局

 

上記の4つの項目の点検を通して、建物の総合的な安全性を検査します。

12条点検の周期は?

12条点検の周期は、検査項目ごとに異なります。例として、東京都における12条点検の周期を見てみましょう。

 

検査項目 検査周期
特定建築物 1年もしくは3年に1回

(建物の規模により異なる)

建築設備 1年に1回
防火設備 1年に1回

(遊戯施設のみ半年に1回)

昇降機等 1年に1回

(遊戯施設のみ半年に1回)

参照:東京都都市整備局

 

今回は東京都を例に挙げましたが、各自治体によって検査周期は違います。点検を行う際は、自治体のホームページをよく確認しましょう。

12条点検ができる資格3つ

12条点検を行うには、以下の資格のいずれかを取得する必要があります。

 

  • 一級建築士
  • 二級建築士
  • 講習を受講して資格を得た検査資格者

 

建物の所有者や管理者全員が上記の資格を持っているわけではないので、多くの場合資格を持つ第三者へ検査を依頼する形になります。

12条点検の費用相場は?

12条点検にかかる費用は、依頼する業者によってまちまちです。また、点検を行う建築物の延べ床面積・タイプによっても変わってきます。

 

12条点検の大体の費用相場を見てみましょう。

特定建築物調査・建築設備調査の費用相場

特定建築物と建築設備の定期調査は、延べ床面積に応じて費用が設定されているケースが多いです。

それぞれの費用相場を表にまとめました。

 

延床面積 特定建築物定期調査 建築設備定期調査
共同住宅 その他 共同住宅 その他
~1,000㎡ 約4万~5万円 約3万~8万円 約3万~4万円 約4万~5万円
1,000~2,000㎡ 約3万~6.5万円 約3.5万~8.5万円 約5万円前後 約5万~7万円
2,000~3,000㎡ 約3.5万~7.5万円 約4万~10万円 約5万円前後 約6万~9万円

 

上記はあくまでも相場なため、依頼する業者によってはもっと費用が安く / 高くなることもあります。

防火設備調査の費用相場

防火設備の点検費用は、防火扉や防火シャッターといった防火設備の数だけ料金が加算されます。

それぞれの費用相場を表にまとめました。

 

防火設備 費用相場
防火扉(1枚あたり) 約3,000~6,000円
受信機・連動操作盤(1式あたり) 約5,000~25,000円
防火シャッター(1面あたり) 約4,000~12,000円
耐火クロススクリーン(1面あたり) 約4,000~12,000万円
煙感知器・熱感知器(1個あたり) 約300~500円

 

また、上記にプラスして延床面積に応じた基本料金がかかります。

基本料金は検査する業者や建物の延床面積によって異なりますが、およそ2万~5万円程度が相場のようです。

昇降機等調査の費用相場

エレベーターやエスカレーターといった昇降機の12条点検は、工務店や点検の専門業者のほか、昇降機のメーカーに依頼することもできます。

12条点検で定められた調査周期は1年に1回ですが、一般的には3ヶ月に1回など、短いスパンで定期点検することが多いようです。

 

毎月の保守点検と年に1回の定期検査報告を依頼した場合、費用相場は1基あたり3万~6万円 / 月といわれています。

12条点検は現地調査以外にも費用がかかる!

12条点検には、現地調査以外にも下記のような費用がかかります。

 

項目 費用相場
基本料金(人件費・書類準備費など) 延床面積ごとに異なる
報告書作成料金 調査費用の10%~20%程度
申請手続き代行料金 約1万~3万円
調査員の交通費 地域によって異なる
深夜対応料金 調査費用の10%~30%程度

 

上記以外に、12条点検を深夜に行う場合は、深夜対応料金が加算されます。

また、依頼する業者によっては、上記以外の諸費用がかかることもあるようです。

 

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12条点検の費用を抑える方法

12条点検にはそれなりの費用がかかりますが、工夫次第で検査費用を抑えることができます。

12条点検の費用を抑える方法を見ていきましょう。

複数社を相見積もりする

まず基本となるのは、複数の業者から見積りをもらうことです。

12条点検を行っている業者は、多くの場合ホームページに価格表を掲載しています。しかし、点検費用はさまざまな条件によって変動するため、ホームページの情報だけでは判断できません。

 

12条点検の期限に余裕をもって、3~4社ほどから見積りをもらい、じっくりと比較・検討しましょう。その際、内訳のチェックを忘れないよう注意が必要です。各費用の割合から、どのくらいきちんと検査してくれるか推測できます。

 

 

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ドローンの赤外線調査を活用する

2022年4月1日から、12条点検における調査方法の1つとして、ドローンによる検査が認められるようになりました。

具体的には、建物内部や外部、屋上・屋根などの打診調査の代わりに、ドローンの赤外線調査を利用するという形です。

 

一般的に打診調査は、タイルや石貼りなど、落下すると危険な箇所にテストハンマーで衝撃を与え、その耐久度を調べるものです。基本的には人間が行うため、人件費や足場の設置費用などがかかります。

 

しかし、こうした調査をドローンの赤外線調査で行う場合、検査に付帯する諸費用を大幅に抑えることが可能です。

全面打診を行う場合、1,000㎡で約100万円ほどかかりますが、ドローンを使用した場合、同じ面積で費用相場は約30万円程度です。

 

近年、12条点検の一部にドローンを活用する業者が増えています。費用を抑える方法の1つとして、検討してみても良いでしょう。

 

外壁の赤外線調査とは?打診調査との違いや費用について解説

12条点検の業者選びのポイントとは

12条点検を依頼する業者を選ぶ際のポイントとして、チェックしておきたいのは以下の3点です。

 

  • 年間の検査数が多い
  • 検査歴が10年以上ある
  • 見積り金額以上の追加費用がかからない

 

年間200件以上の点検実績があり、また10年以上の検査歴がある業者は、12条点検のノウハウが豊富で、一定の品質を保っていると考えられます。

さらに従業員が20人以上いる業者であれば、リソースに余裕がある分、丁寧で抜け漏れのない検査が期待できます。

 

また、見積りを依頼する際は、見積り以上の追加料金が発生しないかどうかも、よく確認しておきましょう。

まとめ

12条点検は建物の安全性を保つうえで欠かせない検査です。

建物の種類や大きさ、設備の数によって点検費用が異なるほか、価格設定は依頼する業者ごとにまちまちです。ですので、複数社に見積りをもらって比較すると良いでしょう。

 

近年では12条点検の一部にドローンを活用している業者も多く、費用を抑える方法として一役買っています。

今回の記事を参考に、費用対効果に優れた業者を探してみてください。

 

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