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居住者が快適に過ごせる環境を維持する、資産価値の低下を防止するなどを目的として、マンションでは定期的に大規模修繕が行われます。
マンションの大規模修繕にはさまざまな項目がありますが、なかでも外壁補修は足場を組む大がかりな工事となるため、いつ行うべきか、いくらかかるのかなどを知っておくことが大切です。
そこで今回は、マンションの外壁補修を行うタイミングや種類、費用相場などを解説します。また、工事の流れや注意点なども解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
マンションに限ったことではありませんが、建物の外壁は雨や風、紫外線などの影響で経年劣化が生じます。
外壁の経年劣化が進むと、外壁材の浮きや反り、ひび割れ、剥落といった症状が現れ、防水機能が低下して雨漏りにつながったり、外壁材が剥がれ落ちて通行人に怪我をさせたりするリスクが高まります。
また、雨漏りや剥落事故などが起こらなくても、外壁の劣化が進むと美観が損なわれ、資産価値の低下にもつながります。
つまり、マンションの性能維持、事故の防止、美観の維持のために、外壁の点検・補修を定期的に実施する必要があります。
マンションの外壁補修は高額な費用がかかるうえに、住民に理解してもらう必要があるため、計画的にいつ実施すべきか考えることが大切です。
とはいえ、具体的にマンションの外壁補修をいつ行うべきか、決めかねている方も多いでしょう。
ここでは、マンションの外壁補修を検討すべきタイミングについて解説します。
国土交通省が公表している「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」によると、外壁塗装は11〜18年、タイル張り補修は12〜18年に一度を目安に行うことが推奨されています。
そのため、前回の外壁補修から10年ほど経過しているときは、点検・修繕を検討し始めるのがおすすめです。
なお、建築基準法第12条において、マンションは定期報告制度の対象となっています。
定期報告制度とは、マンションをはじめとする特定の建築物や設備の経年劣化などの状況を定期的に点検する制度であり、利用者の安全を守ることを目的としています。
定期報告制度の点検項目は建築物・防火設備・建築設備・昇降機の4種類に大別でき、項目によって周期が異なります。項目ごとの実施周期は以下のとおりです。
点検項目 | 初回点検のタイミング | 2回目以降の点検周期 |
建築物 | 建物完成時に検査済証を受けてから6年以内 | 前回の点検から3年以内 |
防火設備建築設備昇降機 | 建物完成時に検査済証を受けてから2年以内 | 前回の点検から1年以内 |
そのため、外壁補修のタイミングは大規模修繕の目安となる時期に加え、定期報告制度の点検周期を目安に検討するようにしましょう。
なお、定期報告制度(12条点検)については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:12条点検はドローンで実施可能!メリットや注意点などを解説
年数や定期報告制度のタイミングで補修の時期を検討するほか、外壁の劣化症状から判断する方法もあります。
マンションの外壁の劣化が進むと、以下のような症状が現れます。
このような劣化症状が現れたときは、補修を検討しましょう。
ただし、外壁の劣化は見た目だけで判断できるものではありません。見た目では劣化していないように見えても、下地の劣化が進んでいたり、見えにくいところにひび割れが生じていたりすることがあります。
そのため、見た目だけで判断せず、定期的に専門業者に依頼して外壁点検を実施するようにしましょう。
最近では、ドローンを活用した外壁点検を実施するケースが増えており、従来の手作業による点検方法と比較して、効率的かつコストを押さえて点検できるようになっています。
ドローンによるマンションの外壁点検については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:マンションの外壁点検はドローンで実施可能?メリット・デメリットなどを解説
マンションの外壁補修は大規模修繕の工事内容の一つであり、国土交通省が公表している「長期修繕計画ガイドライン」に基づいて10~12年に一度を目安に実施するのが一般的です。
必ずしも10~12年に一度行わなければならないわけではなく、劣化状態に応じて適切な方法で外壁補修を進めることが大切です。
ただ、ひとえに外壁補修といってもさまざまな種類があるため、ここでは主な外壁補修の方法について解説します。
外壁塗装は塗膜を形成して外壁材に防水性を持たせたり、美観を維持したりする役割がありますが、永続的なものではありません。
そのため、経年劣化によって、チョーキングやひび割れ、剥離といった症状が現れます。
目視での劣化症状が確認できなくても、10〜15年を目安に再塗装を検討しましょう。
外壁塗装で使われる主な塗料の種類と、種類ごとの耐用年数の目安は以下のとおりです。
塗料の種類 | 外壁塗装での耐用年数 |
アクリル塗料 | 3~6年 |
ウレタン塗料 | 7~10年 |
シリコン塗料 | 10~13年 |
フッ素塗料 | 15~20年 |
無機塗料 | 10~20年 |
塗料の種類によって期待できる耐用年数に差があり、耐用年数が長くなるほど塗料のグレードが高くなります。
ただし、塗料のグレードが高くなるほど、塗料自体の単価が高くなる傾向にあります。
マンションは塗装面積が大きいため、選択する塗料のグレードによって施工費用に大きな差が生じることから、施工費用とメンテナンスコストを考慮して、塗料選びをするのがおすすめです。
マンションの外壁材としてタイルを使用している場合、浮きやひび割れ、欠損、剥落などの劣化症状が現れたら張り替えを検討しましょう。
タイル自体は耐久性が高く劣化しにくい素材ですが、台風や地震などの自然災害で浮きやひび割れが生じることがあります。
また、タイルそのものは劣化していなくても、タイルを貼り付けている接着材の劣化が進んで劣化が進むこともあります。
国土交通省が発表している「定期報告制度における外壁のタイル等の調査について」においても、「おおむね6ヶ月~3年以内に手の届く範囲の打診」「おおむね10年に一度、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分の全面的な打診」を行うこととされています。
外壁材やタイルの下地としてコンクリートを使用している場合、コンクリートの補修が必要です。
コンクリートはひび割れや欠損、爆裂といった劣化症状が現れます。
ひび割れや欠損を放置していると、雨水がマンション内部に侵入し、内部の鉄がコンクリートを押し出す爆裂が生じるなど、マンション自体の劣化を早めてしまう可能性があります。
そのため、外壁補修を行うときは、コンクリートの状態に応じてひび割れなどの補修を行うようにしましょう。
マンションの外壁補修は高額な費用がかかるため、計画的に補修を進めるためにも費用相場を把握しておくことが大切です。
マンションの外壁塗装・補修工事の費用相場は以下のとおりです。
ただし、マンションの外壁補修にかかる費用は、マンションの規模はもちろん、劣化状況やどのような補修を行うのかなど、さまざまな要因で変わります。
所有しているマンションの外壁補修でいくらかかるのかについては、専門業者に依頼して点検を実施するようにしてください。
関連記事:大規模修繕にかかる費用は?工事の流れや払えない場合の対処法を解説
マンションの外壁補修を進めるにあたり、工期や工事の流れを把握しておく必要があります。
ここでは、マンションの外壁補修の工期と基本的な流れについて解説します。
マンションの外壁補修で、外壁塗装を行うときは30〜60日、防水工事には8〜10日ほどかかるのが一般的です。
ただし、マンションの規模によって必要な工期が変わり、施工面積が大きくなるほど工期も長くなります。
また、マンションの外壁工事は気候条件が悪いと進まなくなることもあります。工期が延びることも想定して、計画的に日程を決めましょう。
マンションの外壁補修は、以下のような流れで進めるのが一般的です。
一つひとつの工程について、詳しく見ていきましょう。
マンションの外壁補修を行うときは、専門業者による現地調査を実施するのが最初のステップです。
マンション全体をくまなく点検し、外壁の劣化状況や損傷箇所を調べ、必要な補修内容を洗い出します。
マンションの外壁点検の方法は、ドローンによる外壁点検や打診調査、赤外線調査などがあります。
点検方法によって、費用相場や特徴、メリット・デメリットが異なるため、条件に合う点検方法を選ぶことが大切です。
マンションの外壁点検の方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:マンションの外壁点検はドローンで実施可能?メリット・デメリットなどを解説
現地調査を行い、外壁補修の日程や方法が決まったら、マンションの入居者や近隣住民へ工事内容やスケジュールについて説明を行います。
外壁補修は、足場の設置・解体による騒音、塗料の臭いなどが発生して、入居者や近隣住民にストレスを与えてしまう可能性があり、何の説明もなく外壁補修を始めてしまうと、トラブルにつながる恐れがあります。
外壁補修の内容や工期、注意点などを事前に説明し、入居者や近隣住民から理解と協力を得たうえで進めるようにしましょう。
工事の最初の工程は、仮設工事です。
仮設工事とは、工事を円滑に進めるために一時的に設ける施設や設備のことであり、外壁塗装では足場や飛散防止ネットの設置などのことを指します。
マンションの外壁塗装工事は高所作業にあたるため、作業中の安全性を高めたり、作業員が安定した体勢で作業できるようにしたりするために、足場の設置が欠かせません。
また、足場を覆うように飛散防止ネットを設置し、工事中の塗料や破片が周囲に飛散しないように配慮します。
仮設工事が終わったら、下地の補修工事を行います。
下地補修とは、ひび割れや外壁塗装の剥離、鉄筋のサビなどの不具合を補修する工事のことです。
下地処理とは、外壁塗装の持ちをよくするために欠かせない工程であり、主な作業内容は以下のとおりです。
下地補修が適切に行われておらず、劣化した塗膜やサビが残ったまま塗装を進めてしまうと、下地と塗料が密着せず施工不良につながります。
きれいな仕上がりを長期間維持するためにも、丁寧に下地補修工事を行うことが大切です。
マンションがタイル外壁の場合、浮きや剥がれ、ひび割れなどの補修を行います。
タイルのひび割れや浮きを放置していると、落下して通行人を怪我させる恐れがあるため、打診調査などで不具合を見つけたら補修が必要です。
タイルの浮きは接着剤で固定し、欠けや剥がれ、ひび割れは新しいタイルへ張り替えます。
外壁材同士の隙間や外壁とサッシの隙間などは、防水性・気密性を高めるためにシーリング材が施工されています。
シーリングは劣化しやすい箇所であり、ひび割れや剥離などの劣化症状が現れます。
そのため、マンションの外壁補修を行うときは、シーリングのメンテナンスも同時に行うことが一般的であり、以下の2つの方法があります。
どちらの方法が適しているかは、予算やシーリングの劣化状況などによって異なるため、業者と相談して決めるのがおすすめです。
下地補修やシーリング工事が完了したら、外壁全体を塗装します。
外壁塗装は「下塗り」「中塗り」「上塗り」という3工程にわけて塗装が行われるのがポイントです。
下塗りとは、色が付いた塗料を塗る前段階の工程であり、この後に塗る塗料の密着性や持ちをよくする役割を担っています。具体的には「シーラー」「フィラー」と呼ばれる下塗材を塗装範囲全体に塗布します。
そして、下塗りが終わったら、中塗りと上塗りを行います。
中塗りと上塗りでは同じ塗料を使用しますが、塗装工程を分けることで、耐久性の高い塗膜が形成されます。
一度に規定量を超える塗料を塗っても、乾燥が不十分になったり、塗りムラができたりして施工不良につながるため、中塗りを行って塗料を乾燥させ、上塗りを行うことが大切です。
塗装工程が終わったら、防水工事を行います。
防水工事とは、屋上やバルコニー、廊下など、雨が直接かかったり、溜まったりする場所に防水処理を行うことです。
防水工事をせずに防水層の劣化が進むと、マンション内部に雨水が侵入して構造躯体を腐食させ、大規模な修繕が必要になったり、資産価値を低下させたりする恐れがあります。
そのため、マンションの外壁補修を行うときは、必要に応じて防水工事を実施することが大切です。
工事が完了したら、足場や飛散防止ネットを解体・撤去します。
マンションの仮設工事の解体・撤去は時間がかかります。さらに、騒音が発生するため、入居者や近隣住民のストレスになりやすいことから、慎重に作業を進めることが求められます。
マンションの外壁補修期間中は、居住者の生活にさまざまな支障が生じます。
入居者のストレスを軽減しつつ、できるだけトラブルにならないように外壁補修を進めるためにも、どのようなことに注意すべきか見ていきましょう。
マンションの外壁補修を行うときは、外壁補修と一緒に工事できる場所がないか確認してください。
屋上やバルコニーの防水工事、エントランスや共用部の修繕など、関連する箇所をまとめて工事すると、1回で複数個所をメンテナンスできて、将来的な工事回数を減らせます。
また、同時に実施することで1回あたりの施工期間は長くなりますが、仮設工事の回数を減らせるため、居住者がストレスに感じやすい騒音や圧迫感を軽減できるという利点もあります。
修繕箇所の優先順位や予算を考慮しつつ、効率的に修繕を進めましょう。
外壁補修工事をスムーズに進めるために、入居者や近隣住民へできるだけ早めに告知することも大切です。
外壁補修工事は騒音や振動、仮設足場の設置による圧迫感、塗料の臭いなど、入居者や近隣住民へストレスを与えるポイントがたくさんあります。
しかし、快適な住環境を維持するためには欠かせないメンテナンスであるため、できるだけ早いタイミングで、工事内容やスケジュールについて説明し、理解を得るようにしましょう。
工事内容やスケジュール、注意点を明確に伝えることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
遅くても着工日の1週間前には、告知を行うようにしてください。
マンションの外壁補修を行うときは、セキュリティ対策を強化することも注意点の一つです。
外壁補修期間中に設置される足場を悪用して、不審者が侵入するリスクが高まります。
そのため、共用部の施錠を徹底する、監視カメラの設置や警備員の配置を検討する、足場の出入口に鍵を設けるなどの対策を検討するのがおすすめです。
また、居住者自身も鍵の管理を徹底してもらうよう促すことが大切です。
マンションの外壁補修を行う際、業者選びで悩む方も多いでしょう。
ここでは、マンションの外壁補修を行うときにおすすめの業者を3社紹介します。
画像引用元:建装工業株式会社HP
建装工業株式会社は1903年に塗装専門工事業者として創業し、70年代からマンションリニューアル事業を展開しており、歴史と実績のある会社であることが特徴です。
より良い施工・より丁寧な仕事を誠実に行うことを原則とした、KENSO QUALITY (KQ)を推進しており、長期的なマンション管理と資産価値の維持に貢献しています。
基本情報 | |
会社名 | 建装工業株式会社 |
創設 | 1903年 |
資本金 | 3億円 |
社員数 | 839名(2024年4月1日現在) |
本社所在地 | 東京都港区西新橋3-11-1 |
公式サイト | https://www.kenso.co.jp/ |
参考:株式会社小野工建HP
株式会社小野工建は、マンション大規模修繕工事専門業のパイオニアであり、他社に先駆けて既存の建物の改修工事を行ってきた実績があります。
マンションの大規模修繕において、3年連続(2022年、2023年、2024年)オリコン顧客満足度1位を獲得しており、顧客目線の満足度の高いサービスを提供していることが強みです。
基本情報 | |
会社名 | 株式会社小野工建 |
創設 | 1968年 |
資本金 | 1億2000万円 |
社員数 | 105名(令和5年8月現在) |
本社所在地 | 大阪府摂津市千里丘6-4-2 |
公式サイト | https://www.ono-kohken.co.jp/ |
画像引用元:株式会社カシワバラ・コーポレーション
株式会社カシワバラ・コーポレーションは、「お客さま目線を徹底する」という姿勢を大切に、マンションの大規模修繕やインフラメンテナンス、内装リフォーム・イノベーションなど、幅広い建築事業を展開している企業です。
豊富な大規模修繕工事の実績を生かして、修繕計画から施工、アフター点検までワンストップで対応でき、マンションの資産価値の維持に貢献しています。
基本情報 | |
会社名 | 株式会社カシワバラ・コーポレーション |
創設 | 1949年 |
資本金 | 250,100千円 |
社員数 | 単体:1,018名連結:1,782名(2024年4月30日現在) |
本社所在地 | 東京本社:東京都港区港南1-2-70 品川シーズンテラス18F岩国本社:山口県岩国市山手町1丁目5番16号 |
公式サイト | https://www.kashiwabara.co.jp/ |
マンションの外壁補修は、入居者の快適で安全な生活の確保や資産価値の維持のために必要不可欠なものです。
外壁補修を行うときは、どのような補修を行うのかを計画するために、まずは点検を実施する必要があります。
従来のマンションの外壁点検といえば、目視調査やハンマーで外壁を叩いて異音から不具合を見つける打診調査が一般的でした。
しかし、打診調査の場合、高所作業による危険や時間・コストがかかることが問題視されており、さまざまなデメリットをカバーできるとしてドローン点検が注目されています。
ドローンに赤外線カメラを搭載して外壁を撮影し、撮影データを分析して不具合を調べる方法であり、地上からドローンを操作するだけなので打診点検と比較してメリットが多いとされています。
打診点検とドローンによる点検の違いは以下のとおりです。
【従来の打診調査とドローンでの赤外線調査の違い】
ドローンでの赤外線調査 | 打診調査 | |
足場 | 不要 | 必要 |
作業日数 | 短い | 長い |
費用 | 安い | 高い |
再現性 | 高い | 安い |
マンションの外壁補修を検討しているものの、どのような補修が必要かわからない、まずはコストを押さえて効率的に点検したいという方は、ドローンによる外壁点検を検討してみてください。
今回は、マンションの外壁補修について解説しました。
マンションの外壁は経年劣化が生じるため、外壁塗装やタイルの張り替えなどの定期的な補修が必要です。
外壁補修を行うタイミングは、年数や劣化症状から判断する方法がありますが、わからない場合は専門業者に点検を依頼しましょう。
マンションの外壁点検は、これまで主流であった打診点検のほか、ドローンによる外壁点検が注目されています。
ドローンによる外壁点検は、コストパフォーマンスが高い、作業時間が短縮できる、安全性の向上が期待できるなど、さまざまなメリットがあります。
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