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ドローンの操縦に関する資格は、これまで民間資格しかありませんでしたが、2022年に国家資格制度がスタートしています。
国家資格が新たにできたことを踏まえて
など、免許・資格に関してさまざまな疑問があるでしょう。
そこで今回は、ドローンの飛行に資格が必要なのか、国家資格の概要や民間資格との違いなどを解説します。今後、ドローンを操縦してみたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
近年、ドローンは個人の利用だけでなく、建設現場や土木工事の測量、ミュージックビデオの撮影、建設物の点検など、さまざまシーンで利用され始めています。
ドローンのニーズが拡大していることを受けて、
「ドローンに関する仕事い就きたい」
「自社でドローンを活用していきたい」
と考えている方もいるでしょう。
ドローンを飛ばしたいと考える際、免許が必要なのかは気になるポイントの一つです。ここでは、ドローンを飛ばすために免許や許可が必要なのかを解説します。
結論として、ドローンを飛ばすときに、免許や資格の取得が義務付けられているわけではありません。そのため、飛行空域や飛行方法によっては、無免許・無資格でもドローンを飛ばせます。
しかし、ドローンの飛行には法律や条例で定められた細かいルールがあり、場合によっては資格や許可が必要になるケースがあります。
ドローンは免許や資格がなくても操縦可能ですが、いつでも・どこでも自由に飛ばせるわけではなく、「特定飛行」に該当する場合は飛行許可や承認が必要となります。
特定飛行が具体的にどのような空域・方法で飛ばすことなのか、以下の表にまとめました。
特定飛行の種類 | 申請先 | |
飛行空域 | ・150m以上の高さの上空
・空港周辺の空域 ・人工集中地区(DID地区)の上空 ・緊急用務空域 |
国土交通省の「許可」が必要 |
飛行方法 | ・夜間飛行
・目視外飛行 ・人または物件から30m未満での飛行 ・催し場所上空での飛行 ・危険物の輸送 ・物件投下 |
国土交通省の「承認」が必要 |
上の表のとおり、4つの飛行空域、6つの飛行方法に該当する場合は、国土交通省の許可または承認が必要です。たとえば、自分が所有している土地であっても、夜間にドローンを飛ばす場合は国土交通省の承認が必要となります。
そのため、「ドローンを飛ばしたい」という場合は、まず飛行空域や飛行方法で許可や承認が必要となるのか調べなければなりません。
なお、国家資格や特定の民間資格を持っている場合は、申請が簡略化されるケースもあるので確認してみてください。
2022年12月から、ドローンの操縦に関する免許制度(国家資格)が導入されました。
これまで、ドローンの資格は民間資格のみでしたが、国家資格ができたことで、「有人地帯への補助者なし目視外飛行」が可能になったことが注目すべきポイントです。
では、ドローンの免許制度(国家資格)の概要や種類を詳しく見ていきましょう。
国家資格であるドローンの免許制度は「ドローンの操縦ライセンス制度」と呼ばれ、国が行う学科試験と実施試験に合格すれば取得可能です。
なお、ドローンの飛行方法には以下の4つのレベルが存在し、レベル4が最も難易度の高い飛行となります。
ドローンの操縦ライセンス制度がスタートしておらず、民間資格のみであったときは、民間資格保有者でもレベル4の飛行は禁止されていました。
しかし、ドローンの操縦ライセンス制度を取得することで、レベル4の飛行が可能になります。
ドローンの操縦ライセンス制度は、資格取得にあたり、難易度の高い学科試験と実施試験が実施されます。そのため、合格者であれば安全性の高い飛行が可能であると考えられているため、レベル4の飛行が解禁されるのです。
もし、レベル4のドローン飛行が可能となれば、住宅街でドローンを使って荷物を配送するといったことが可能となり、ドローンの活用シーンが大きく広がります。
ドローンの操縦ライセンス制度は以下の2種類があります。
等級による主な違いは、飛行可能範囲です。
レベル4(有人地帯での目視外飛行) | レベル3(無人地帯での目視外飛行)
レベル2(目視内での自動・自立飛行) レベル1(目視内での手動操縦飛行) |
|
一等ライセンス | 飛行可能 | 飛行可能 |
二等ライセンス | 飛行不可 | 飛行可能 |
では、等級ごとの特徴や違いを詳しく見ていきましょう。
1等ライセンスの最大の特徴は、有人地帯での目視外飛行にあたる「レベル4」の飛行が可能になることと、国土交通省への申請が簡略化されることの2点です。
【1等ライセンスの取得で可能になること】
レベル4の飛行が可能となるのは、ドローンの操縦ライセンス制度の1等ライセンスを取得した方のみであり、民間資格や2等ライセンスを取得していても飛行できません。
ただし、1等ライセンスで得られるのはあくまで「レベル4の飛行申請が可能になること」であり、無条件でドローンを飛ばせるわけではないことが注意点です。従来のルールに従い、国土交通省の許可・承認を得たうえで、ドローンを飛ばせるようになります。
2等ライセンスは、レベル1〜3までの飛行が可能となることと、国土交通省への申請が簡略化されることの2点が特徴として挙げられます。
【2等ライセンスの取得で可能になること】
このように、2等ライセンスでは、レベル4の飛行ができないものの、従来のルールであれば許可や承認が必要であった飛行の申請の一部が免除されます。
ドローンの飛行に必要な申請が簡略化されたり、飛行可能範囲が広がったりすることから、ドローン操縦ライセンス制度の取得を検討している方もいるでしょう。
しかし、2022年12月に開始したばかりの制度ということもあり、取得方法や取得費用などを知らない方も少なくありません。
ここでは、ドローン操縦ライセンス制度の取得方法と取得費用を解説します。
ドローン操縦ライセンス制度の取得方法は、大きく分けて2パターンあります。
一つは、国土交通省が指定しているドローンスクールで、対象の講義を受講し、受講完了後、指定試験期間で試験を受ける方法です。
【ドローンスクールでの学科・実地項目の講義時間】
初心者 | 経験者 | |||
学科 | 実地 | 学科 | 実地 | |
1等ライセンス | 18時間 | 50時間 | 9時間 | 10時間 |
2等ライセンス | 10時間 | 10時間 | 4時間 | 2時間 |
1等ライセンスは、レベル4の飛行が可能になる分、経験者であっても講習時間が長くなっています。
なお、スクールを受講する場合、指定試験機関での試験において、実施試験は免除されるのがメリットです。
もう一つの取得方法は、ドローンスクールに通うことなく、いきなり指定試験機関で試験を受ける方法です。
合格すれば、スクールに時間や使用をかけることなく資格を取得可能ですが、独学で学科や実施試験に合格しなければならないため、初心者にはハードルが高いでしょう。
とくに、ドローンは練習できる場所が限定されているため、学科試験に合格できても、実地試験に合格できないというケースがあります。基本的には、ドローンスクールに通って取得を目指す方がスムーズだといえるでしょう。
ドローン操縦ライセンス制度の取得にかかる費用は、「ドローンスクールでの受講費用」と「受験費用」の2つです。
まず、ドローンスクールの受講費用は、30〜60万円程度が相場です。1等ライセンスは、受講時間が長くなる分、2等ライセンスよりも受講費用が高額になる傾向にあります。
次に、受験費用については以下の表のとおりです。
項目 | 等級 | 試験の種類 | 手数料 |
学科試験 | 1等ライセンス | ー | 9,900円 |
2等ライセンス | ー | 8,800円 | |
実地試験
回転翼(マルチローター) |
1等ライセンス | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 22,200円 |
限定変更 | 20,800円 | ||
2等ライセンス | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 20,400円 | |
限定変更 | 19,800円 | ||
実地試験
回転翼(ヘリコプター) |
1等ライセンス | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 22,600円 |
限定変更 | 21,200円 | ||
2等ライセンス | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 20,900円 | |
限定変更 | 20,300円 | ||
実地試験
飛行機 |
1等ライセンス | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 23,800円 |
限定変更 | 22,400円 | ||
2等ライセンス | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 21,500円 | |
限定変更 | 20,900円 | ||
身体検査 | ー | 書類の提出 | 5,200円 |
会場検査 | 19,900円 |
参考:技能証明試験の種別・手数料|指定試験機関ClassNK
たとえば、回転翼(マルチローター)タイプのドローンで、1等ライセンスを取得するには、学科試験と実施試験で約3万円、さらに身体検査費用がかかります。
自動車やバイクなどとは異なり、ドローンは免許や資格がなくても操縦が可能です。
そのため、「高いお金をかけて、国家資格を取得する必要があるの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。
確かに、ドローンの飛行は免許や資格が必要ないものの、以下のような目的・飛行を想定している方は、国家資格を取得するべきだといえます。
まず、レベル4の飛行は、国家資格のなかでも、1等ライセンスを取得が必須となります。また、特定飛行を行う予定がある場合、国家資格を取得していることで、許可や承認の申請が簡略化されるため、取得するべきだといえるでしょう。
そのほか、ドローンの操縦に関わる仕事をする人も、国家資格を取得するべきだといえます。
国家資格を取得していることで、一定以上のドローンに関する知識や技術を持っていることを証明できるため、クライアントから信頼を得やすくなります。そのため、業務内容にかかわらず、仕事でドローンを操縦する方は、取得しておくとメリットが多いでしょう。
ドローンの国家資格のなかでも、1等ライセンスを取得すればレべル4の飛行が可能になるという大きなメリットがあります。
一方、2等ライセンスはレベル4の飛行ができず、民間資格と大きな差はないと感じている方も多いでしょう。
しかし、国家資格と民間資格は、「一部の飛行方法で許可申請が免除される」という点が大きく異なります。等級にかかわらず、国家資格を取得すれば以下の飛行において、国土交通省での申請が免除されるのです。
【国土交通省への許可申請の必要性】
国家資格 | 民間資格 | |
人口集中地区の上空
目視外での飛行 夜間飛行 人や物との距離30m未満 |
不要 | 必要 |
空港周辺
高度150m以上の上空 イベント会場の上空 危険物輸送 物件投下 |
必要 | 必要 |
このように、国家資格を取得すれば、一部の飛行において申請が不要となります。一方、民間資格を取得していても、許可申請が免除されることはありません。
ただし、申請が免除されるのは、国土交通省からドローンの機体が認証を受けている場合のみです。しっかりとルールを確認して、ドローン飛行を実施するようにしましょう。
国家資格は取得難易度が高めであり、取得費用も高額であることから、まずは民間資格の取得にチャレンジしてみたいと考えている方もいるでしょう。
民間資格のなかには、ドローンの操縦が未経験の方でも取得しやすい免許・資格があります。
ここでは、ドローンに関わるおすすめの民間資格を紹介します。
一般社団法人日本ドローン協会(JDA)が実施しているドローン資格があり、段階に応じて細かくレベル分けされていることが特徴です。
資格 | 内容 | 料金 (実技+学科) | 料金 (実技のみ) |
UAV 3級操縦士 | ドローンの基本的な知識と技能を習得している方向け | 88,000円 | ー |
UAV 2級操縦士 | ドローンを業務活用する際の基本的な知識と技能を習得している方向け | 110,000円 | 88,000円 |
UAV 1級操縦士 | ドローンを業務活用するうえでの高度な知識と技能を習得している方向け | ー | 88,000円 |
JDAインストラクター | ドローンに関する高度な知識と技能を取得しており、ドローン講師として教えられる方向け | 165,000円 | ー |
このように、ドローン初心者から、講師として活躍できるレベルの上級者まで、さまざまなレベルの方に合う資格があります。
一般社団法人日本ドローン協会の公式サイト
大手ドローンメーカーのDJIが実施している民間資格として、「DJI CAMPスペシャリスト」があります。
10時間以上のドローンの飛行を経験している方向けの資格となっており、2日勘の座学講義と、筆記・実技試験に合格すれば取得可能です。全国の指定会場で受講可能となっており、費用は55,000円〜110,000円が目安となっています。
ドローンの操縦が初めての方ではなく、操縦経験のある方向けの内容となっています。
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が実施する、「無人航空機操縦技能証明証」という民間資格もおすすめです。
なお、以下のとおり難易度の異なる2つの種類があります。
こちらの資格は、認定スクールを修了すると取得可能です。なお、スクールの受講費用は20〜25万円となっており、そのほか資格申請費用22,000円、年会費5,000円がかかります。
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の公式サイト
ドローン操縦士協会(DPA)が認定する民間資格として、以下の2種類があります。
なお、3級というグレードになっていますが、1級や2級などはありません。
「ドローン操縦士 回転翼3級」は、ドローンの基礎的な知識と技能が習得できた方向けの資格であるのに対し、「ドローン操縦士 回転翼3級 インストラクター」はドローン操縦士 回転翼3級の講習に必要な知識や技術を習得すれば取得可能です。
なお、こちらの資格はスクールで講習を受け、試験に合格すれば取得できます。資格取得までにかかる費用は、スクール講習費用175,000円〜275,000円のほか、技能認定料25,000円、技能会員証発行手数料12,000円が必要です。
以下の2種類があります。
このように、民間資格といってもさまざまな資格があり、難易度や取得工程などが異なります。ドローンを操縦する目的やシーンに合わせて、最適な資格を取得するようにしましょう。
一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA)の公式サイトはこちら
関連記事:ドローンの免許には種類がある?民間と国家資格の違いや自分に合った免許の選び方を紹介
最後に、ドローンの免許・資格を取得するメリットを解説します。
ドローンの国家資格を取得すれば、以下の飛行申請が不要になることがメリットとして挙げられます。
民間資格であれば、レベル1~3の飛行は可能ですが、飛行の度に申請が必要となります。しかし、国家資格であれば等級に関係なく、上に記載している飛行の申請が原則不要です。
また、申請が必要な場合でも、審査が簡略化されるため、飛行前の事務作業にかかる時間や手間を軽減できます。
レベル4の飛行は、国家資格である1級ライセンスを取得している場合のみ可能となるため、ほかのドローン操縦者と差別化できてビジネスチャンスが広がることもメリットです。
たとえば、ドローンを使って住宅に荷物を届けたり、救援物資を輸送できたりするようになります。
このように、ドローンの活用範囲が広がるため、仕事の依頼を受けやすくなりビジネスチャンスを得やすいことはメリットといえるでしょう。
▶【国内最大級】ドローン点検・空撮ポータルサイト「ドローンガイド」に掲載する
国家資格と民間資格に共通して挙げられるメリットとして、ドローンの操縦技術や知識を学べることが挙げられます。
ドローンの操縦は、必ずしも免許や資格が必要なわけではありませんが、安定した操縦を行うには技術が必要となります。また、ドローンを飛ばすときは、操縦技術だけでなく、航空法や小型無人機等飛行禁止法に関する知識が必要です。
資格取得を通じて、操縦技術や知識を効率的に身につけられるのは、独学にはないメリットと言えるでしょう。
ドローンに関する資格を所有していることで、クライアントからの信頼を得やすくなることもメリットの一つです。
資格があれば、一定以上のドローンの操縦技術や知識を有していることが証明できるため、信頼して仕事を任せてもらいやすくなるでしょう。また、他の操縦者との差別化になり、安定的に仕事の依頼がもらえる可能性があります。
今回は、ドローンの飛行に関する免許や資格について解説しました。
ドローンの飛行における免許や資格は、「国家資格」と「民間資格」に大別できます。
国家資格を取得することで、飛行範囲が広がったり、特定飛行における許可や承諾が不要になったりするメリットがあります。また、民間資格も、取得することでさまざまなメリットを得られるでしょう。
ドローンの操縦は、必ずしも免許や資格が必要になるわけではないものの、ドローンを扱う目的やシーンによっては、免許や資格を持っていることが有利になるケースもあります。
ぜひ今回の記事を参考に、ドローンの免許や資格について検討してみてください。
また、ドローン業者にお見積りやご相談を希望の方はお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。